2017年06月26日

岐路


翌朝、テントに降り注ぐパラパラという

音に、雨が降ってるのか。とちょっと

やる気の無さを感じ。

撤収、出発の準備をし始めた。

一通りテント内の片付けが済んで

外に出てびっくり。

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今まで雪は遠くて高い山の頂きにだけ

見ていたが。

今日は辺り一面が白い。

それに空には蓋をするかの様な厚く重苦しげな

雲が。

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テントにパラパラ降り注いでいたのは雪だったのか。

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準備も済んで道に出た。

時間が早いせいも、といっても7時ちょっと前だが

交通量が全く無い。

走り出す。

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坂道を上るに連れて

雪の濃さが色濃くなって行く

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そして峠のてっぺん

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4800越え

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真っ白で、吹雪いてますが何か?

それにしても車が本当に少ない

1〜2台すれ違っただけだった。

ここから一気にダウンヒル

緩やかな坂道を転ばないようにブレーキを掛けながら

下って行く。

途中、民家がある。

こんな季節でも雪が降るような、辺りに村も町もない

場所で住んでる人が居る。

さすが中国。

と思いながら

標高を500mくらい下ったころ。

ずっと坂道ではなくペダルを漕ぐような場合も

出て来た頃。

ペダルを漕いだあと、漕ぐのを止める。

そのとき普通なら自転車の車輪だけ転がり続け

ペダルは廻らないはずだけれど、時々

ペダルが一緒に廻ろうとする現象が現れ始めた。

故障?

ずっとメンテナンス出来ていなかった駆動系の掃除、

調整がたたって、調子が悪いんかな?程度に思っていた

気になって停まり、道端で後輪のフリーハブ部分を見てみた

取り外してスプロケット部分を触ってみる

何とガタガタと動くではないか?!

スプロケを止めているナットが緩んでいる

これが原因!?

と思って緩めてスプロケを外す。

外して、ビックリ

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なんと

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割れている

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チタン製のフリーハブボディが割れて中の

ベアリングやら何やらがめちゃくちゃに。。。


絶句。

致命的な故障。

笑うしか無かった。

こんな荒野で、しかもこれから向かおうとしている

ゴルムド(格尔木)への道はさらに町や民家が希薄になる

ルート。

自走出来ない!?

色々頭を駆け巡った。

この部分の部品なんて中国で手に入るはずも無い。

だって、8年前のXTRモデルのハブの部品。

しかも今やディスクブレーキが主流のMTB。

とりあえず、今日どうするか?を先ず考えるようにした

ヒッチハイク?いやいや、俺が人にお願いをすると言うのが

一番したくないジャンルの行動。

なんとか近い町まで行けないか?

ここから最寄りの町と言えば、昨日出て来た玉树市、

しかし、昨日、90、今日28kmくらい走って来たので

120kmくらい有る、し、途中、今来た雪降る峠を

登り返して、闇の3kmトンネルを走っての120km。

あり得ない。もう一つは、今日、目指している町、

治多县(zhi duo xian)。

まで、およそ60km強。これなら距離は半分。

しかも、これ以降、大きな峠は無い(といっても2〜300m

の小さい峠が一つ)の下り基調の道。

ま、先を目指した方が良いだろうなと思う。

でも、そこは市よりも小さい县(xian)

という部類の行政単位。

行きたいというか戻りたいのは玉树市のほうだった。

大きい町の方が交通網も発達している。

パーツを探すにも、取り寄せるにも大きな町がいい。

中国では入手困難なパーツ。

日本から送ってもらうか。

受け取るなら、連泊出来て(到着まで)、住所を

(送り先の)使わせてくれるような宿がいい。

頭に浮かんだのは以前泊まった成都(chengdu)のホステル

だった。あそこなら英語も通じるし、連泊もし易いし、

町だから快適に過ごせるし、何より大都市だから荷物の

到着も早いだろう。

成都(chengdu)まで戻るって、1342km、18日間、走って

来たのでそれを戻るって、ビザ期間は大丈夫か?

など色々頭を巡り始めたけれど

今はとにかく、町に着かないと自走出来ん。

治多县(zhi duo xian)まで行って、そこでバスで

玉树に戻ろう。それよりもネットにつながって、日本

の懇意にしてもらっている自転車店のオーナーと連絡が

取りたかった。

 ハブがフリーに廻るように、割れた部分を

取り外した事に依ってバラバラになってロックが

かかってしまったフリーボディ部をくるくる回して

要らない部分を取ってしまい、組み上げ直す。

自転車に荷物を取り付け下り坂なので跨がって

漕いでみた。ら、意外に漕いで行けるではないか

いずれ、駄目になるだろうけど、今は漕げるのでありがたい

当初60kmを押して歩くしかないかと思っていた。

60km。歩いて12〜15時間。

それを考えたら今日、町まで行ける。

坂道を下りきり、20キロくらい走った、

そこでお昼、昼食を河原で取りながらまた色々

考える。

 が、きょう出来る事は町に着く事

昼食後65キロ地点で上り坂が現れる

この頃になるとギアが滑って空回りし始めるようになって

坂道を上るのは困難。

よって、押して歩く事に。

10kmを手押しで登る

歩いて2時間。

雨は幸い降ってなかったが風が強い

坂をやっと上ってあとは下るのみか?

とチャリに跨がって坂道を下る。町まであと20数キロ

といっても平坦な場所や、ちょっとした登りも時々

現れるので漕がなきゃ進まない。滑るギアを何度も

ペダルを回して、ギアが引っかかる位置になると

動力が伝わって走れるという事を繰り返して

なんとか町にたどり着いた。

小さな町だったが活気がある町

宿も高かろうがすぐに泊めてくれるところが良かった

何よりも、フルパッキングの自転車を漕ぐ事よりも

手で押して歩く事の方が数倍疲れる。

致命的な故障発現と手押し2時間で精神的にも

肉体的にもヘトヘトだった。

見つけた宿は160元だった。何故か180と書いて

あるが160で良いという。もうなんでも良い

Wi-Fiにつながって早く連絡取りたいので、チェックイン

した。宿のおやじにWi-Fiあるか?と聞いたら

有る〜。と、あるのあと、何か言っていた

し、シャワーが今使えないとも言っていた。

そして180が160。

その訳は部屋に入ってやっと分かった。

停電だった。

それもどうやら街全体が。

駄目な時は何やっても駄目ですな。

ネットが使えない。ので今日は出来る事無い

バスがどこで乗れるのか?中国語でなんと言うかを

翻訳サイトで調べたかったが、それも出来ない。


とりあえず腹が減ったので町へ夕食に出かけた

やっぱり、町も停電していた

よく有る事なのか?それぞれの店舗が自家発電機

を持っていて、それでまかなった電力で営業していた。

あの宿は発電機無いのかな?とも思いながら

見つけた清真の店に入った。

清真の店の割にご飯ものの無い店舗で、いつものように

壁にかかっていたメニューの写真や値段の表記も無い。

店員の若い女の子に、ジェスチャーでメニュー無いか?

とやると、

中国人独特の、あの、分からない時のしかめっ面で

「はああああああ?」

と言われた。笑

さすが中国、若い女子でもこの顔するんだ。

なんとかメニューをゲットして

ジャガイモと肉の炒め物の乗った面を頼む。

待っている間、さっきの女子が、店の中の

店員に、さっき俺がやってみせたメニューを開く

ジェスチャーをやって見せて、何か話して、チラチラ

こちらを見ている。

 そりゃそうだろ、見た目は日に焼けてチベット人と

区別つかないだろうけど、俺は外国人。

外国人が、たった一人で、こんな辺鄙な、と言っては失礼だが

チベット高原の辺境の町のこの食堂に来て飯を食うなんてことは

ほとんど皆無だろうから、変な奴に見えてさもありなむ。

やっと出て来た夕ご飯

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食べてみてびっくり

辛い

いつも清真で食べている同じメニューは

辛くない。

本当にここは清真の店か?

値段もこれで20元。

いつもなら相場13〜14と言ったところ

高い。

本当に駄目な時は何やっても駄目。

食べ終わって、帰りに商店でビールとつまみを購入。

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宿に戻る、

停電は終わってない。

諦めてビールを飲みながら今後の事を考える

ネットに早くつながりたい。

明日のバスの件もある

その夜、発電機がやって来たのか?

エンジン音とともに、Wi-Fiルーターの電気が

ともり始めた!

やった!

が不安定で、宿全体の電力を安定して供給するには

能力オーバーなのか、何度もついたり消えたりと

不安定。

 なんとか、途切れる間を得て、バスの件の中国語文

をノートに書き写した。

結局、電気は戻る事無く、発電機も最後には

止まってしまった。

今日は散々な一日だった。

明日はどうかな?

2017年6月17日、走行、96.64km。

posted by yutaka at 17:00| Comment(0) | 中国

2017年06月25日

玉树を出て



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なかなか80元と高くもない宿で快適だったので

もう少し居たかったが、昨日、公安が来て、明日出て行く

と言って帰って貰ったので、今日は出ない訳にはいかない。

さて、荷物をまとめ、出る事に

水を商店で買う為にちょっとゆっくり目に出る

8時半頃近くの商店で水を買って

S308方面へ

町を出て35キロくらいの地点で

峠が有るはずだった4500m強くらいの

でも、道の整備が進んでいて

トンネルが現れた、これはありがたいのか?

とにかく峠を越えているとなかなか時間が食って

距離がのびない。ここで隧道を通ればかなりの短縮

になる。と思って、その前に手前の空き地でちょっと

休憩した。が今日は天気がよくない。

風が吹いていて、気温は8℃〜10℃なのだが

体感温度が寒い。しかも雨が降って来た。

休憩を終え隧道に望む、

と、看板があり何と長さ3キロ強。

しかも隧道内に照明がついていない。

真っ暗。

仕方なく、荷物からヘッドライトを出し、

自転車のフロントバッグに取り付け照明とする。

観念して走り出す。

交通量がそんなに多くないのでそんなに怖くない

けれど、キロ単位のトンネルは本当に疲れる。

狭いし、暗いし、自分のペースで走れない。

なんとかトンネルを出た

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出たら雨が上がっていた。

が油断出来ない、またどうせ降ってくる

が、雨具を付けていても蒸れて暑くなるので

下の雨具だけ脱いで走り出す

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遠くに立派な建物が現れた

何かな?ホテル?お寺?と思って

走っていたら

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大きな仏塔まで。

でも近くへ行ってみたら

作りかけの建物。こんな何も無いところに。

しかも、完成を待たずして、もう崩れかけている

放棄された廃墟だった。

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さすが中国。ここまで費やして作ったけれど

それまでの労力と費用はちゃんと消化されたのだろうか?

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いや〜ホント天気が悪い。

ここのところ連日。梅雨か雨期なんかな。

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この日、隆宝镇(Long bao zhen)の町を越えて

しばらく走ると、4800mの峠がある。

その手前で走行90キロそこそこになったのでキャンプしようと

していた。が、やはりいつもの話で

適地に困っていた

道は次第に峠道になって登って行くが、

左側崖下には民家が点在している

結構道路から谷底の民家までは距離があるので

死角さえ確保出来れば問題なさそうだけれど

高原地帯で遮るような物は何も無い。

体も疲れて来たのでいい加減キャンプしたいが、

時間はまだ6時前。

まだ3時間は明るいし。。。。

と思って走っていると左側に古い道の跡と大きな岩山が。

これは死角になる、この裏でキャンプ出来そう!

と思って近づいていく。

と、追い越して行く車から男が何か話しながら速度をゆっくり

落として来た。

??

何なん??

当然中国語は分からない。

ジェスチャーで俺が、大丈夫だからオッケー

だから、早く去れ、的な事を言った

が通じたのか通じなかったのか

車が前方で停まる。

一人の若い男が出て来て

何か話しかけてくる。

めんどくさい、なんで俺がキャンプしようと場所

探していてやっと見つけたナイスな場所で

こいつらがピンポイントで現れるんだ?

おれにキャンプさせないつもりか!!??

自分が外人で中国語分からないと

知っている中国語で言う。

大抵、数分でこういう時は親指でもたてて去って行くが

こいつは去らない。

沈黙が続く。

するともう一人運転していた男が

降りて来て、車のタイヤの後ろに石を置き始めた

長期戦だ。

そいつと先に降りて来た男が何やら話して

俺の周りに来て何か話しかけてくる

おれは日本語で

なんか用か?俺に用があるのか?

と言う。

当然通じない。

疲れてイライラしているので、俺は自転車を

止めてその場に座り込みを決め込む

が二人は何をする訳でもなく

立っているだけで動こうとしない

変な奴だった。

こんな膠着状態が15〜20分

続いた。

本当に何もせず、立って俺の方を見てるだけ。

何しに停まったのか?

俺の側からしてみれば、

?????????

しか思いつかない。

野宿妨害以外の何者でもない

しびれを切らして

チャリに跨がって走り出した

奴らはついてくる訳でもなく

しばらくしたら車に戻って

走り出し、追い越して行った。

??????

さすが中国。変な奴も居る。

100mくらい先に行って停まっていた俺は

またさっきの岩陰に戻って来た

案の定道路からは死角になる場所で

丁度、岩の裏がおおきなポケットのように

くぼんでいてそこに入ってしまえば周りからは

見られないという場所。

テントを張るには狭くすり鉢状になっているので

適していないが、なんとか、まだ6時で明るいので

このすり鉢状を埋め立ててテント張れないかと画策する

ある程度埋まって来たので、それに雨が降りそうだ。

一段落してテントを張った頃に嵐が。

凄い風。雨。

本当に山の天気は変わり易い。

嵐は短期間で終わった。

久しぶりにキャンプらしい

炊事や待ち時間ののあいだまったりしながら

夕食タイムを堪能して

夜を迎える

しかしここのところ夜9時過ぎまで明るいのは勘弁して欲しい

この日、あれだけ雲がずーっと空に有って天気が悪かった

けれど夜はさっと雲が無くなり

満点の星空に覆われた

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辺りは何の光も無く

奇麗だった。

写真はあまり旨く撮れなかったけれど。

2017年6月16日、走行、91.31km。
posted by yutaka at 14:00| Comment(0) | 中国